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東美アートフェア2025




瞬く間に一週間経ってしまいましたが、二年ぶりに開催された東美アートフェアも、おかげさまで、今年も無事に会期を終えることができました。
催事は賑やかで、古美術を通して皆さまとのお話しも楽しかった三日間でした。


10月 某日  晴れ

週末に開催される催事の初日に入れた花がしおれても二日目、三日目に補えるよう、小さな紫色の菊の花を植木鉢で買う。
一輪咲いているほかは、ぎゅっと拳を握っているように蕾がかたい。
会期中に花弁が開くよう促すには、秋に咲く菊にとって気温が低い屋外がよいのか暖かい室内のほうがよいのか迷い、ベランダに出したり、室内に入れたり、やっぱり少しでも寒いほうがと思い直してまたベランダに出してまた心配になってしまったりする。



ブース設営担当者から、展示台を左の壁に付けて固定しないでよいのか確認があったが、「これが陳列品の死角を減らす味噌なのです」と答えた



二輪目の菊は咲かなかったが、初日の菊が三日間もってくれた

催事参加のご案内

この秋、2年ぶりの開催となる東美アートフェアに今年も参加いたします。

秋はやってくるのだろうか、と疑うほどの長い猛暑の日々でしたが、さすがに来月には季節もすすみ、美術散歩も愉しめるようになっていることと思います。

ご高覧いただけましたら幸いです。



東美アートフェア2025
https://toobi.co.jp/artfair

次の催事

今年の青花の会|骨董祭も、おかげさまで無事に、たのしく終えることができました。
どうもありがとうございました。
桃山時代の染織品を絵画に見立てた軸装、額装についてもたくさんのかたとお話しができ、嬉しく思いました。

次に参加する催事は10月開催の東美アートフェアです。
9月に入りましたら作品の紹介もすすめてゆきます。
どうぞよろしくお願いいたします。

青花の会|骨董祭 10周年


今年も参加、いたします。
皆さまとお会いできましたら幸いです。
会場場所など、これまでと変わるところもありますので、詳細はこちらでご確認お願いいたします。

https://www.kogei-seika.jp/seikafes/2025.html

草友舎の1日目、2日目の推奨品も商品紹介欄に投稿してみました。
桃山時代に花開いた織部、志野、唐津などの焼物と同じよう、染織品にも宿るこの時代共通の気分、気にかけていただけましたらうれしいことです。

クイズ


2024年、最も驚いたこと。

昨年の夏の終わりに知人宅でふるまわれた手料理のなかに、青菜のお浸しがあった。
知人は何の葉のお浸しかクイズにした。
深緑色らしい濃い味がする。
生姜醤油でいただき、とても美味しい。
ほうれん草やモロヘイヤや蔓紫だったらクイズにしないだろう。
何の野菜かわからなかった。
「これ、」と、携帯電話で見せてくれたその画像は、小さな星形のピンク色の花と赤い実が可愛らしい、暑い盛りによく目にしていた花だった。
その葉がこんなに美味しいとは。
名前は「ハゼラン」と教えてもらった。
今年はぜひ摘んでお浸しにしたい。
そして自家栽培までしてみたい。




2025年




あたらしい年を迎えました。
今年も古美術をとおして、皆さまと楽しいお付き合いができましたら幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。


鏑木清方 松鶴画
年賀状を表装したものかもしれません。
古美術をとおして、とご挨拶をした矢先ですが、新画も新春に気持ちのよい掛け物かと思います。






手直し

 

11月 某祝日  晴れ

待っていた都バスがバス停に入ってきた時、見かけなくなったと思い込んで、しかも先のブログに見かけなくなって懐かしんだ話など書いていた2本の国旗がバスの前面に交差されていたのでおのれの物事の見て無さ加減にまたびっくりする。
一緒に懐かしんだ友人の住む横浜市はバスに国旗をつけなくなって久しいもよう。


11月 某日  晴れ

数日前に買った、経箱を持つ童子形の銅像が可愛らしいので携帯電話でたくさん写真を撮る。
この像は、法隆寺に残る聖徳太子五尊像なかの聖徳太子の弟、殖栗皇子と同じように美豆良を結い経箱を大切そうに掲げている。
撮った画像を殖栗皇子としてsnsを投稿したところ、二人のかたから毘沙門天と吉祥天との間に生まれた五人の王子のうちの末っ子、善膩師童子ではと教えてもらう。
きっと善膩師童子は五人兄弟のうちもっとも賢かった子に違いない。

外来の宗教の受け入れに反対の物部守屋と争う崇仏派の蘇我馬子側についた聖徳太子は、四天王に勝利を祈願し、成就の暁には四天王を安置する寺塔を建てると誓う。
物部氏に勝利後、聖徳太子は四天王寺を建立し、誓いを果たす。

「聖徳太子と四天王信仰は密接で、聖徳太子を多聞天(毘沙門天)に見たて、殖栗皇子の図像を、善膩師童子からとった可能性もある」と言うメールも学芸員のかたからいただき、ほんの少し浮かばれる。

祝日

 
9月 某日  曇り

この美術館には観たい展示があっても少し遠いという理由で怠っていて、今日は写経の観賞のために6〜7年ぶりに出かけた。
緑の多い住宅街を歩いて行くと、同行の友人が「国旗だっ」と言った。
昨今街なかで見かけることの少なくなった国旗が美術館の門前に掲揚されているのが目にはいり、国民の正しい祝日のあり方という感じに喜んだ。
そういえば、運行しているバスの前に交差した2本の小さな国旗をいつから付けなくなったのか。
日曜祝日にも時々仕事が重なる私は、今日は国民の祝日だと都バスで気がつくことがあった。
「こうなってた」と、二人で両手の人差し指を交差させて旗竿の取り付けかたを再現したりして、少し前の祝日の光景を懐かしんだ。

天井の低い展示室は変わらず心地がよい。
並べられた写経を落ち着いて観賞できた。
それぞれの経文の書写された目的や時代背景が文字や装飾に顕れているのをあらためて確かめる。



帰りがけ、時折吹く風でもう少し国旗が広がった写真が撮れないかとしばらく待ったが見切りをつけた。

絵葉書




知人からある古い本を借りたら表紙が人勝残欠雑張だった。
四十年近く前、初めて東京国立博物館に行った折に売店で販売していた人勝残欠雑張の絵葉書を、その作品が何とは知らずに買ったことを思い出した。
童子に仔犬らしき動物が慕っているような無邪気な絵、中国風な色合い、新年を言祝ぐ十六の文字は、気持ちを朗らかにさせてくれる。
その時に十数枚ほど買ったのに、手紙を書き損じることも多いので投函する以前に減ってしまう。
東博を訪ねるたびにこの葉書を補っていたが何年かして見なくなり、もう手元にはない。
一枚残しておけばよかった。
人勝残欠雑張は染織品ということだが、正倉院展には二度しか行ったことがなく、実物を見たことがない。


調べてみると、人勝残欠雑張は1981、1990、2009年に東博での特別展に出陳されていた。
遡って計算すると、私が初めて東博に行った年は1991年なので、1990年に作られた葉書の在庫がなくなるまで売られていたのではないかと思う。
2009年に見られる機会を逃していた。

9回目

 

今年で9回目となる青花の骨董祭も、お陰さまで無事に、楽しく会期を終えることができました。
どうもありがとうございました。

これを機に、事務所にもお気軽にお立ち寄りいただけましたら幸いです。

SNSで、この事務所のことを店と呼ぶ宣言をしたのに事務所と言ってしまう。
外からの見た目はまるっきり事務所ですが、なかは店っぽくなってます。